飽商909の"ナローな"時計部屋

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2010年 06月 29日

英国日記⑧ 【 ミッション・グラスゴー 後編 】

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遅い午後の斜めの陽に透かしたモヒト。。。

緯度が高いからでしょうか?午後の7時を廻っても一向に陽の沈む気配が感じられない。折りしもこのホテルのレストランとバーでは何かのパーティが催されておりカジュアルとおめかしの中間、ちょっと後者寄りくらいにドレスアップした人たちに溢れて居りました。

ちょっと其の場から息抜きに来た人達が、エントランスの真向かいのこの椅子と真紅なベロアの貼られたスペースで一杯やっている。それも暫しと言う感じでまた会場へと散ってゆく。。。
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開放感は無いが流石にモダンなお部屋は素晴らしく荷物を置いてお着替えしまして30分後。此処で贋ポールと合流しました..。




…いまだ半信半疑の彼、しかし万が一に備え準備は万端のようです(笑)ビートル時代(68年頃の4人のもの)にソロ(*93年の来日福岡公演の大判生写真)のお写真にTHIS ONEの12inchシングルのJK(*赤枠じゃなく白抜きの方。そしてこのレコードJKは後々大きな意味を持つ事となるのは未だ知らない)をサインを貰うべく待機させております…。

僕はと言えば一応、米盤のBAND ON THE RUNのCD初盤だけ。なにせお目当てはお時計なのですから(笑)!
 
暫くして、僕は最初のお写真のモヒトをオーダー致しました。そしてぼ~…っとそこで飲みながら彼と色々話します。思えば今日のお昼時、ロンドンのホテルのバーでビール飲みながらワールドカップ観戦してる時なんて、"この時間ってなんて贅沢なんだろう…"とか話してたのですが、今このヒトトキなんて言えば仕事/家族/その他諸々のしがらみから全て解き放たれ、英国でもほど北極にも近いスコットランドのこの場所(?)で更に其の極み!と申しますか何の制約も無くただあても無く嘘か本当か判らない情報だけ頼りにポール・マッカートニーを待つ。。。ただそれだけのために存在する"時間"は只の概念でしかなく、我々アジア人に取りましてはこの"暮れない夜"とともに非日常を感じ入るにはそれだけで充分過ぎる程のシチュエーションで御座います。

途中、この場所からエレベーターに向かって折れた所にあるソファに我々以上に長時間陣取る、明らかに見た目只者でない黒スーツに黒タイwithサングラス姿のハンマー投げ選手の如き屈強な男達が目に留まる。。。

???

しかもこの中の髭面の強面は何処かでお目に掛かった様な記憶が無きにしも非ずで、記憶に引っ掛かった小骨の如し。

それをポールに告げると、相変わらず"まさかぁ?"な反応ながら"その気にさせないで下さいよ~"…っとニュアンスも徐々に変わりつつある。そう!彼らは僕の察する所SIRのボディガードであり、雇い主(*多分契約警備会社なんだろうけど)の到着を此処で待っているのではないか?どう考えても催されてるパーティの関係者の其れではない雰囲気である。この段階では"其の情報"はまだそれに近くはあったが確信ではなく、おぼろげに"こうだったらいいな"と言う域を出てなかった。

我々は2杯目のモヒトをもう半分以上空けていた。緯度が高いからなのか(*其れは関係ない)結構、酔いが回るものである…。多分、此の侭、何も起こらず更に暮れない下界と空回りする時間が続けば次は御当地のウィスキーをストレートで頼んでいた事だろう。そして何も起こらなかったグラスゴウでのコンサート前夜を明日のリハーサル/ステージに切り替え思いを馳せ絵空事のサインを貰うチャンスにクダを巻いていたかもしれない。

そして9時を廻って外の闇がほんの少しだけ降りてくると場は明らかに慌しくなり強面も心なしかそわそわ。レセプションのはりせんぼんも行ったり来たり。時折、我々の所に近寄って"大丈夫?いい時間過ごしてる?"と訊いてくれるエントランスの老齢のベル・キャプテン(マネージャー?)氏はきりり!っと帽子を被りだしたではないか!?

うおっ!?…こ、これは???

そして程なくして、身長2mはありそうな黒人さんがいきなりズカズカズカとエントランスより入ってきてホテル関係者と握手したり短い会話を交わして辺りを一瞥。そして真っ直ぐ此方に歩いてくる!そして我々に向かって遥か上方から…

"写真、オートグラフ(*サイン)の類は一切禁止です、その他の行為も一切自重して下さい。どういう意味だか判りますね?"

と言った内容の事を唐突に切り出す。口調は高圧的ではないが…

"OK、判ってます"…と応えると"OK, GOOD!"と締めて足早に立ち去る。もうこうなれば確信どころの話ではない最早、"空回りの時間"の様々な妄想は間違いなく現実以外の何物でもない事を突きつけられた訳だ!

さっきから外で行き来してた何台ものメルセデスの内、一台のSがエントランスの真ん前で停まったのが見える。
扉が開いて襟を立てた綺麗なブルーのスーツを着た余り大柄ではない初老の男が出てきた!長年培ったビートルズ本能(*自分で書いてて、とことん変な表現だと思うが、それ以外別の表現は思い浮かばない)でその初老の男が間違いなくSIR.PAUL McCARTNEYで或る事は瞬時に察知できた!

ほ、ホンモノだ!

我々からエントランスまで大凡5~6mの距離。エントランスの多くないステップの階段を身のこなしも軽く上がってくる!

エントランスをくぐる!キャプテンもはりせんぼんもホテルのスタッフはニコヤカに会釈する!さっきまで角を曲がった隣のソファで寛いでたハンマー投げ選手の如きはプロの顔に戻って四方をガードしている。2mは先頭でしきりに辺りを警戒してるのが伺える!


心臓がドクン!と高鳴る!距離5~6m!


隣でポールがライブの時同様、相変わらずなんて言ってるか判らない英語で何か叫んでる!

僕もアクアノートの巻かれた左腕のJKの袖口を捲くり上げ時計を指差しながらバカみたいに何か英語で叫ぶ!
(*お察しくださいませ(笑))


その距離4m!

更にボディガードに囲まれ近付くSIR。其のスーツには上品な光沢があって"シルク混なんかなぁ?"とか思ったりするも、こんな時にそんな事ぁどうでもいい!勿体無い!!…と咄嗟に頭を切り替えたのを鮮明に憶えてます。距離3m。

"Hi! Gu~~~ys!!"とSIRが僕たちに向かってにこやかに言葉を発せられる!"うぉう!?マヂか?"

この距離になると其の風貌が鮮明に目に飛び込んでまいります!ビートルズ時代のデータではSIRは僕と同じ180cm強と言った所ではなかったろうか?しかし目の前の初老の少し小柄に感じられる男性は…思わず"紳士"と言う言葉を使おうかとも思いましたが、紳士と言うよりは少し異質なオーラを纏い放っており、それは圧倒的過ぎる程で威圧感さえ与えるものでありました(*恐らくボディガードが居なくても)。媒体での近影を拝見しますと好々爺の如く少し頬と口許の優しくなられたイメージがありますが、否!どちらかと言えば頬の扱けた感じで飄々とナイフの如きシャープさを伴い一
切、周りを拒絶する様な無言の表情が溢れてる感じ。。。むむぅ!?

こ、これがポール・マッカートニーか!?


まさに芸能人の方ならではの類の貫禄!…と申しましょうか?尊敬・敬愛する立場から申しましても何度も申しますがその圧倒的な存在感は凄まじく、日本ではいうなら。。。畑違いですが一番に"北島三郎"さんっ!が脳裏に浮かびました(茶化しではありません、真剣にです!)。

…更に接近する、其の距離1.5m!!既に立ち上がった我々の目の前を奥側のエレベーター(*ポールの部屋の方)の方へ向かってSIRは右折し、結果的に其の時が一番近付いた距離と為ったのである。…しかし軍曹の如き2mの警備長(?)の最初の前置き其の侭に、オートグラフ(サイン)など請える隙も糞もなにも当然あったものでは御座いません!

この瞬間、我々の右側方の角より突然躍り出し明らかにパーティの参加者と思しき女性がカメラを構えいきなりフラッシュを焚いた!其の瞬間、2mの軍曹が"Hey!其処~っ!なにやってる!?"っと大声で2~3歩彼女の方へ詰め寄り威圧する!うわっ!?怖ぇ~!!!!!
(*しかし後で冷静になって思った事だが、何故この女性にコンタクトして一枚この写真をコピーして戴く気転の利かなかった事か!)

…しかし何処吹く風でSIRは其の侭、歩を進める!軍曹は踵を返して

この時一瞬、口笛が聞こえたような気がした…。


そのSIRのお姿が後姿に変わった頃、多分、僕は、そしてポールもそれぞれ英語で"明日のコンサート楽しみにしてまっせ~!"みたいな事を叫んだと思います。

多分、"オ~ケ~マ~ン(*ガ~イズだったか?)シ~ユ~ゼ~ン(*トゥモロ~だったか?)!"みたいに後ろ向きに左手を直角に挙げて更に遠ざかってゆきます。。。其の距離、2mから3mへ。。。そして狭いエレベーターホールへ向かう通路を曲がってそのお姿は消えた…。


…。


この間(*最初に視界に入ってから)、恐らく15秒ほどではなかったろうか?

ここまで一気に書きなぐりました。感情的な駄文、御容赦戴ければ幸いです。。。<(_ _)>

余りにも唐突で鮮烈かつ偶然な、ビートルマニア33年間の人生の最初のピーク。何のコネもない一般人としましてはこれだけでも凄まじい強烈な体験でした。この後、この日はSIRのお姿をお見掛けする事はなかったのですが、更に一波乱ありマシタ(笑)



夏草や兵どもが夢の跡。。。

全然関係ないですが…。嵐が過ぎ去ったあとのロビーにてようやく撮影出来たのがこのボケボケ写真。
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最後にこんなお写真で締めます。。。数ある楽器でもヘフナーだけは別格なのでしょうか?他は機材と一緒に運搬、コレは常にお傍に…なのかな?僕に言わせればカジノもテキサンだってヘリテージに違いない!と思うのですが。。。
あ!まさか遣りこんでない不安曲を部屋でお独りで練習とか???…ありえんわな(笑)

また後程、加筆します。

by one_after909 | 2010-06-29 19:00 | SIR.PAUL McCARTNEY詣出 | Comments(8)
Commented by おっとっと at 2010-06-30 00:10 x
こんばんは。

憧れの方と至近距離での遭遇、文章からも飽商909さんの喜びが伝わってきます。
こちらも楽しい気持ちになりました。
Commented by dachiro at 2010-06-30 02:35
読んでるこちらもワクワク(笑)
素晴らしいご旅行になりましたねー!
Commented by kuji at 2010-06-30 02:43 x
臨場感あふれてますね~
読んでてワクワクします!
少年秘密結社???みたいな笑
Commented by Happy at 2010-06-30 13:52 x
ドキドキやワクワク。いくつになっても憧れのポールの前では少年ですね。その気持ちよ~くわかります。でもやっぱSPって厳しいんですね。
Commented by one_after909 at 2010-07-01 11:56
おっとっとさん こんにちは!

憧れの…正にそんな感じでありました。
記憶の鮮明な内・・・と、恥ずかしながら書きなぐりました。<(_ _)>

思えばこんな心持ち/わくわく感なんて大人になって暫く味わってないかも知れませんね♪
Commented by one_after909 at 2010-07-01 12:00
dachiroさん こんにちは!

感情的な文章、どうか御容赦の程。。。<(_ _)>
あちらこちらから切り離れ、思い切った旅だったんですが、仰せの通りお陰さまでとても印象深い旅と相成りましたです。

少年時代に訣別したのか?それとも更にコアな道へ???(笑) 
Commented by one_after909 at 2010-07-01 12:03
kujiさん こんにちは!

少年秘密結社!う~ん。。。やってる事はなにか其のレベルに違い無いですよね~(笑) はっはっは。。。遣ってる時は全然、客観的に見れてなかったのですが、こうしてみますと聊か滑稽な感じすら。。。

それでも久々にガキの頃の気分を味わえましたのには違い有りません(^ー^)
Commented by one_after909 at 2010-07-01 13:06
Happyさん こんにちは。

そうですね~??やはり中学の時からこっちずっと憧れ続けて参りましたのでインパクト絶大でございました。反面、其の頃の心理と今現在の年齢での鬩ぎ合いみたいなのも御座いましたが(笑)

警備、やっぱ凄く厳重でした!!


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