永くBヲタを遣って参りましたが、オリジナルは余りにも高額だった事と、「別に…」な感じでコレ迄ご縁がありませんでした。
D/F展での復刻は凄く画期的な事であり、「折角だから…」くらいのノリでの入手。然し乍らレコードプレーヤーがないので聴けません。なので比較的、容易に入手可能なCDでこの東京編に加えニューヨーク編も併せて鑑賞する事が叶いました。そしてその中身にある意味、感慨と申しますか感激し・・・
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時は丁度50年前の本日、1971年1月13日。
ロサンゼルスから横浜港へ客船での船旅でジョンとヨーコは日本の土を踏みました。
来日の主たる目的は、ヨーコのご両親にジョンを紹介する事、
翌14日は靖国神社参拝。他意は御座いません故、どうか絡まんとって下さいね<(_ _)>
ジョンの神道観は書籍にもなっています。その翌15日からは京都〜比叡山へ…この時の浴衣姿のお写真は夙(つと)に有名ですね?
とても落ち着いた雰囲気で大好きな一葉♪
帰京後20日から小野家ご実家、骨董屋さん、文字通り感涙の歌舞伎鑑賞と…そして帰国日にあたる25日に帝国ホテルで収録されたインタビュー
が、この復刻レコードになります。
*オリジナルは当時『ジョンの魂』『ヨーコの芸術』発売時の応ハガキ募抽選当選貰えた1,000枚の7inch盤です。
タイミング的には…ヨーコも触れてますがポールによるビートルズ解散訴訟が12月31日に起こったばかりで、余り長居も出来ずロンドンへ戻る事を余儀なくされた状況下。次回はインビジブルじゃなくフレンドリーな報道陣にもちゃんと時間を取って話す機会を設け、展覧会なども催したいと述べている。
差し込まれる『ジョンの魂』『ヨーコの芸術』がリリースされたばかりで流石心得てるジョンの培われた自然な宣伝は上手だな^^? BBCとか聴いてるみたい
ジョンも、そしてヨーコも3枚組くらい分のマテリアル(曲)ストック・新曲があったと。
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平和は終局のコミュニケーションである、そんな状態になればいい。コミュニケートは平和に続く段階である。そう語るヨーコのバックでSun Kingが爪弾かれる…1970年は新年号'平和一(元)年'、平和の祝福旗=白旗を掲げよう、平和運動のアイディアを…と、Dear Prudenceのアルペジオに乗ってヨーコは語る。
俳句に触れ、これまでに読んだ詩の中で一番美しいと述べている。この影響からよりシンプルな表現を模索して行きたいと、ヨーコもそれに触れ捕捉、ジョンの書く曲はより簡潔に短く俳句的になっていくんじゃないか?と語っている。
曲も詩もとてもシンプル、禅スピリッツに溢れた…『ジョンの魂』はシブいアルバムだと。
デコラティブなサイケアルバムではなく禅精神の判らない向きには批判される。
ヨーコにとって一番好きなジョンのアルバム(二人になって初めてのアルバムだから当然思い入れもある)。ガッツがある。それは批判覚悟でこんなアルバムをリリースした事も含め。
『ヨーコの芸術』は日本の古典からの無意識な影響とロック/前衛の融合であり、表現として究極の人間感情である'叫び'=言葉を超えた究極の世界の音、だと。
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当時、世界第2位の経済大国、'71年の日本の現状を語る。埃っぽい、スモッグが酷い、汚い。健康に悪い。資本家の潤いとは別として世間一般生活は潤ってない様に映る。敗戦の劣等感? 自分そして国土を大切に・美しく。英国/ロンドンは窓ガラスが綺麗にされていて美しい、嘗ての日本もそうだった。
齷齪とした神風タクシーや日本の湿地気候にそぐわない建物群にも代表される、日本固有の風土・自然への誇りの欠如…今の日本は幸福な感じが希薄だと感じる。
若い方一人一人が平和を考えること。暴力に訴えない、愛情あるコミュニケーション・対話の重要性、そして希望を持って!
Give Peace A Chanceが弾き語られる、「モシモシ」とか「アノネ」とか挟んで(笑) また来ますから!
50年。語られたその理想は叶えられたか?実現したのか?…この著名人ご夫妻の発した数々のmessageは歌、活動を通して確かに波紋として拡がった。
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日本人(のジョン/ビートルズファン)には堪らない、本当に興味深い内容です♪