凄く物憂げな表情でバイオリンを弾かれる諏訪根自子さん
背景から恐らくちゃんとしたスタジオ若しくは然るべき場所で撮影されたのではなかろうか?と推測される。
そして写真裏の情報が正しければこの一枚は'42年12月14日…ドイツ/ベルリンでソプラノ田中路子さんの取り計らいで声楽の師であるマリア・イヴォーギュン(ベルリン国際歌劇場のプリマドンナ)女史と夫ミヒャエル・ライファイゼン教授夫妻の労によって催されたと言う単独演奏会のまさに日のものとなる。
Ein Besuch bei der jungen papani-schen Geigerin Nejiko Suwa
13.
Una visista a la joven violinista japonese Nejiko Suwa
En ocasaion del conoierto de la joven violinista
japonese Nejiko Suwa el 14.12.1942 en la Sociedad
aleman-japonese en la Europahaus a Berlin.
A 113 999 E.M. Orbis
532/10761
フランスでの写真館撮影同様に宣材用に事前にスタジオで撮られたものなのか?はたまた会場でのショットなのか?知る術もありませんが、この演奏会も翌日15日に日本大使館にて催された傷痍軍人慰問会での演奏同様に独日協会後援だった事が判りますね?
しかし何故にこの写真がバルセロナの古書店さんにあったのか?
とても興味深いものがあります。知る限りの浅い知識ながらその当時のスペインは微妙な立ち位置に居た訳だから、別に流れて来てもなんら不思議ではないが・・・いや?独/西班牙語併記でスタンプが有る事から、報道用?検閲印?いや?目を凝らせば"copyright", "orbis photo"の文字も確認出来るからもしかしてこれはORBIS写真館(社?)撮影による公式写真=ブロマイド=しかも限定ナンバリング入りの?…然し?そんな焼き増まし*印刷ではなく銀塩ですするか?とか色々と妄想を膨らませてしまいます♪
ドイツ語部分に捺された上にスペイン語の紙が貼ってある。…翻訳?もしかしたら何かこの下に隠れてる?剥がす勇気はありませんが^^;
あの時代、スペインでも若き日本のバイオリニストの高山流水が紹介されたのか?と思うと大変感慨深くわくわくするものがありますね?
背景は異なります。然し髪型、薄化粧、衣装などこの一枚と同一時若しくは同時期のものでしょうか?
22歳の在欧時の貴重な記録、そしてなにより海外での生の証言・記述である。
・
-追記- 前述の田中路子さんとの音源が残されていて聴けるのは幸甚と言わずなんと云ふ?でありますね^^♪ 後々色々あった様ですが…^^;