飽商909の"ナローな"時計部屋

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2022年 01月 05日

1932 モギ先生   - '22 加筆版: 110年の歳月の証言 -

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モギレフスキー先生とデビュー當時の根自子さん
金田寫眞館 提供



…と記載のあるこのお写真。師弟二人揃ったステージ上でのショットはいつ頃どう言ったシチュエーションだったのでしょう?そのデビュー当時のリサイタルは「清楚なセーラー服で」とあるから違う…佇む雰囲気からも幼く多分もっと前


その前年、昭和7年(1932)雑誌掲載のお写真に近しい髪型/衣装で同じ頃と思しいものを見る事が出来ますから恐らく同年…


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…なんか、流石にこの頃のお写真掲載と相成ればもう違う趣味と誤解されそうではありますが105.png 何はともあれ天才少女として誌(紙)上を賑わせた、根自子さん12歳の頃ですね?


そして翌年にはレコードデビュウ…





さて、このお写真提供の金田寫眞館(金田英雄寫眞場)は大阪の朝日ビル5階にありました。


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"この5階は朝日会館公演場 東正面と連絡しており会館公演場への入場者はいずれも朝日ビルから出入りする事となる"

との記述も見られ、根自子さんは翌昭和8年(1933)に此処でリサイタルを行なっていますし、以降も昭和11年(1936)の渡欧告別公演(大阪の部)、そして戦後も昭和21年(1946)歸朝第一回から何度も演奏していますから、写真館とも撮影通しきっとなんらかの関わりもあったのでしょう。然し綴られたこのサインの筆跡と書体からもこの写真撮影当時のものではなく戦後のものであると推測する次第です…
by オートグラフ魔


そんな金田寫眞館所蔵のご署名入りお写真が後年のパンフレット用に提供されたもの…と思われます。

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渡辺橋あたり。ご存知今では河の上を高速が跨ぎ、その建物があった場所はCONRAD…であります。


隣接する印刷インクによると言う黒く特徴的な建築(1926年開館)の朝日会館は1962年に閉館。それは奇しくも根自子さんが一旦第一線を退かれた頃と重なる。あのレアな2種のソノシート・リリースも同年のことでした…

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ご演奏されたそのホール(大講堂)。こんな感じだったのですね?


前回のLAリトル・トーキョーの二宮寫眞館(Ninomiya Studio)もそうでしたが、何か付随するフォトスタジオの事もとても興味があります。…あの美麗な'39年の宣材写真が撮影されたパリのスタジオも同様に気になります。ってそう言えばフランスからの荷物全然届かないな?暫く見てなかったんで確認したら5日前から更新もなし-_- ま、しゃあないですね?'歴史的資料' 早く目の当たりにしたいけど、気長に待つと致しましょう♪








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中之島ガーデンブリッジより大江橋を望む…

以前撮った写真ありました^^ 界隈。丁度この背后が渡辺橋ですね♪2つ前の古い写真の感じになります。



以上、2021年12月14日記す …






- 2022年1月5日 追記 -


大変嬉しいメール頂戴致しました。記事にしました金田英雄寫眞場は1912年のご創業から今年で丁度110周年を迎えられ今も大阪、近鉄小阪で営業されている現 金田スタジオさんであられるとの事!!朝日ビルの完成当初から昭和57年まで変わらず5Fで営業為されていらしたと。そして遣り取りさせて頂きました中に…



当時 高名な音楽家の撮影も数多く依頼があられたこと。


ジンバリストやフィルハーモニー楽団などのプリントも現存している事実。


25年程前に、石田房次郎 小川月舟 金田英雄 の3名にて関西ピクチャリズム3人展という過去の作品の展覧会を開催された事。


…そしてこの1枚目のお写真に覚えがあられるとのこと。



…と大変興味深い記述が多くしるされてありました(うぅ…直に拝見したい)。併せ戦後暫くの頃くらい迄は堂島辺りが大阪の中心であった事なども教えて下さりました。あゝその永きの間、大阪を…そして有名無名の人、その人生の瞬間や遷ろいゆく街、時代を捉え続けられ記憶を目に見える記録として遺してこられた事は何ものにもかえ難く尊く素晴らしくなんとも感慨深い事だと思いました。この1932年撮影のお写真一枚からそんな事も知る事が出来、新春から何と嬉しい出来事であろうか?と打ち震えました。そして今回の事をデジタル化の昨今にも触れられ…


初代の志を忘れるべからず、より一層の励を


と力強いお言葉で締められていたのがとてもとても印象的でした。きっと110年目から更に次の世紀を目指され綿々と…なのであられましょう。凄いです。またご所蔵作品の展示会が催されます際は必ず、お邪魔させて頂きたいと思います^^

金田様、本当にありがとうございました!これからも益々のご発展を祈願致しております。



by one_after909 | 2022-01-05 20:37 | 諏訪根自子 | Comments(0)


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